【エンタメ2.n次元】

これからしばらく数回に分けてエンタテインメントの2次元(=平面=原作・原案)から3次元(=立体=実在する人物)のはざま「エンタメ2.n次元」について語りたいと思う。

まずは宝塚歌劇団について語りたい。

ご存じの方も多いと思うが、宝塚歌劇団の演者は全員女性で、“タカラジェンヌ”と呼ばれる。タカラジェンヌの自体が2.n次元な存在であるといえる。2.n次元とは何かを説明する前に、宝塚歌劇団について話を進めよう。タカラジェンヌは、男役と娘役に分けられるが。宝塚ファンの中心は女性が占めるがゆえ、男役は女性の目を通した美しく優しい理想的なパートナーや恋人になるのである。また、娘役は可憐で可愛らしさを極めた理想像となる。

宝塚ファンにとり、タカラジェンヌは、無償の献身をささげる憧れの存在であり、リアルでありながらリアルでないもの。つまり、2.n次元な存在である。その2.n次元なタカラジェンヌ達が紡ぎだす舞台は、美しさと儚さで、さながら麻薬のような常習性のある夢の世界となる。

宝塚歌劇団に入るには宝塚音楽学校に入学して2年間勉強をして卒業をしなくてはならない。宝塚音楽学校は、「東の東大、西の宝塚」と言われる難関校である。この難関を突破した時から、タカラジェンヌの卵として2.n次元の存在となる。育て系宝塚ファンは入学の時点からタカラジェンヌの卵たちをチェックして応援を開始するのである。

タカラジェンヌであるということで、多くの憧れの眼差しや献身的な奉仕、賛辞などの数々のものを物心共に得るが、宝塚という枠の中だけにしかそれはなく、退団により終わりを告げる。そして、タカラジェンヌは我々のいる3次元のリアルの世界におりてくる。

宝塚という最高の舞台(座付き演出家による作品、豪華な舞台と衣装、生のオーケストラ演奏、満員の客席)から、ほとんどが20~30代の若さで退団をして第2の人生を歩むことになる。宝塚ファンは熱狂的であるが、タカラジェンヌが好きなのであって、退団したOGには驚くほど冷たい。同じ女のフィールドにおりてきた女性に興味はないのである。そして、OGの全てが芸能界に進める訳でもなく、多くは第2の人生を見つけるのに苦労をすることになる。2.n次元が3次元になるのである。

本日(2021年8月15日)は奇しくも月組の珠城りょうの退団公演の千秋楽である。若くしてトップスターになって苦労も多かったと思う。惜しむらくは、彼女に2番手時代があって充分に成長してからトップになっていたら、まだ退団していなかったのではないかと思うのである。

タカラジェンヌ宝塚

鈴木 茂美

NTTドコモで携帯電話業界の趨勢を渦中で体験し、イントレプレナーとして数々の情報配信サービス、ビジネスの新規立ち上げに携わってきた。社内ベンチャーでアニメ関連会社を起業してCEOとしての経験をしている。エンタテインメントとテクノロジーのコラボレーション、特にアニメ、ステージ、旅行、地方創生が得意分野である。障がい者の舞台鑑賞とバリアフリートラベルが調査・研究テーマ。総合旅行業務取扱管理者

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